2021年05月19日
園長より
園長の三宅です。
今日の午後、延岡市役所で行われた新型コロナウィルスに関する意見交換会にリモートで参加しました。
その中の講演会より、一部内容を抜粋して皆様にお伝えします。
「新型コロナウィルス感染症の過去・現在・未来」
九州保健福祉大学 薬学部薬学科教授 佐藤圭創 先生
現在の感染状況は、全国で約80,000人、累計感染者数が約690,000人。
日本全国で約180人に1人が感染し、致死率が1.7%。宮崎県は約400人に1人が感染し、致死率は1.0%。身近に感染症を感じる状況になっている。
現在第4波がピークにきており、ここから下がってくるかどうか?という状況。
ピークがきて、2週間くらい遅れて重症患者が出てくるので、これから先はさらに重症患者が増えてくるだろう。
宮崎県の場合には、近隣の熊本・大分・鹿児島、そして福岡県の影響が非常に大きいが、この福岡県がちょうどピークに達したところだろう。そして、宮崎・大分・熊本が少し減ってきている状況。感染症というのは同心円状に広がっていく(池の中にポチャンと石を入れたときのような広がり)ので、これから広がっていくのであれば、5~7日で大体100km移動することから、まず大分・熊本へ、その後宮崎に広がってくるだろう。これから広がっていくのか下がっていくのかははまだ分からない。
5月17日現在の延岡の状況は、
・ここ数日は感染者数が減少している(0~2人)
・宿泊施設:25名
病院関係:14名(A病院6名、B病院3名、C病院5名(人口呼吸器2名))
・延岡のクラスターは収束に向かっている。
・新規の感染者は、ほぼ100%変異株。
第4波の特徴としては、
・この1ヶ月程度で従来株から変異株へ急激に変化してきている。
・若年層(小中学生、高校生など)の感染が増加している。
・2~3割は無症状。
・今までよりも非常に感染しやすい(従来株では感染しなかった場面でも感染)。コンビニのイートインコーナーや、飲酒を伴わない食事など。
・マスクなしの飲食での感染がやはり多い。
・不織布以外のマスク(ウレタンや布)では感染しやすい。できれば不織布を!
・家庭内感染が多い。
・50歳代でも重症する人が非常に多い。以前はほとんどなかった。
・有熱期間延長、症状遷延化。
注意点としては、
・今までよりもより強力な感染対策が必要。
・不要不急の行動を制限することが必要。
・不織布マスクをできるだけ使用する。
・家庭内の感染対策の徹底。誰から誰に感染しやすい?
・家族内で感染者が出た場合、家族が濃厚接触者になる可能性が高い。2週間自宅待機で外出禁止になるため、その時までに必要最低限の備蓄が必要になる。
・症状がなくても、自分は”感染してるかも”と考えて行動する。
・これからの時期は台風や豪雨などが心配されるため、風・水・土砂などの災害時(避難時)のコロナ対応を考えておく(在宅避難? 親戚・友人宅への避難? 避難所避難?)
今1度おさらいですが、新型コロナウィルスの感染経路は、
・飛沫感染 ※変異株は特に
・接触感染
の2つなので、マスクと手洗い・うがいをしっかりしていく。
続いて、変異株とワクチンの効果について。変異株が騒がれる原因は、
1. 感染性が増加する
2. 免疫が回避される。中和抗体ができにくくなって感染しやすくなる。
3. 重症化する
変異株(英国株、南ア株、ブラジル株、フィリピン株、日本国内株、インド株)の詳しい特徴は省略・・・。
・今は第4波がきていて、95%が変異株だが、第4波が収まったあとにブラジル株や南アフリカ株に変わっていくのではないかと言われている。
・英国株は感染力が50~70%アップし、子どもにもうつりやすい。
・ウィルスが受容体にくっつきやすく、細胞に入りやすくなっている。
・現在のところは、英国株はワクチンの効果に支障がない。つまり、ワクチンが効く。
・今後、変異が重なると、ワクチンが効きにくくなる可能性がある(免疫回避)。
・免疫過剰反応(ADE)が起こりやすくなる可能性がある。つまり、重症化しやすい。
又、変異ウィルス感染者は、10歳未満・10代・20代が半分近くを占めており、
今までより圧倒的に若年層が感染しているのが特徴。
ワクチンがなぜ効くかというと、中和抗体ができるから。免疫回避をする変異種の場合、中和抗体ができにくくなるため感染率が高くなる。
※できるだけ多くの人にワクチンを打ってもらいたい!欧州で状況が改善してるのはワクチンの接種をしているから。特に英国株には効果的!他の株に対しては感染抑制の効果は起きるかもしれないが、抗体ができれば重症化は抑制できるかも。
日本国内のワクチン接種状況は、2回目の接種も完了しているのは170万人ほど。全人口のまだ1.5%。できるだけ早くたくさんの人に(特に高齢者)接種することが重要。
今後の見通しとしては、第4波が収束したとして、ワクチン接種が始まったこともあり、次の第5波は8月~10月頃で、他の変異株がどんどん増えるのでないかと考える。変異株が増えるということは収束が近づいているという可能性もあるので、悪いことばかりではない。その後もおおよそ2ヶ月間隔で反復し、先進諸国は来春で収束するのではないか。
コロナウィルスに善悪はありません。
問題は、感染予防・治療・過剰免疫対策などの、感染される人側にあるのです。
【実際の講演内容と違う部分があったら、ごめんなさい。】

今日の午後、延岡市役所で行われた新型コロナウィルスに関する意見交換会にリモートで参加しました。
その中の講演会より、一部内容を抜粋して皆様にお伝えします。
「新型コロナウィルス感染症の過去・現在・未来」
九州保健福祉大学 薬学部薬学科教授 佐藤圭創 先生
現在の感染状況は、全国で約80,000人、累計感染者数が約690,000人。
日本全国で約180人に1人が感染し、致死率が1.7%。宮崎県は約400人に1人が感染し、致死率は1.0%。身近に感染症を感じる状況になっている。
現在第4波がピークにきており、ここから下がってくるかどうか?という状況。
ピークがきて、2週間くらい遅れて重症患者が出てくるので、これから先はさらに重症患者が増えてくるだろう。
宮崎県の場合には、近隣の熊本・大分・鹿児島、そして福岡県の影響が非常に大きいが、この福岡県がちょうどピークに達したところだろう。そして、宮崎・大分・熊本が少し減ってきている状況。感染症というのは同心円状に広がっていく(池の中にポチャンと石を入れたときのような広がり)ので、これから広がっていくのであれば、5~7日で大体100km移動することから、まず大分・熊本へ、その後宮崎に広がってくるだろう。これから広がっていくのか下がっていくのかははまだ分からない。
5月17日現在の延岡の状況は、
・ここ数日は感染者数が減少している(0~2人)
・宿泊施設:25名
病院関係:14名(A病院6名、B病院3名、C病院5名(人口呼吸器2名))
・延岡のクラスターは収束に向かっている。
・新規の感染者は、ほぼ100%変異株。
第4波の特徴としては、
・この1ヶ月程度で従来株から変異株へ急激に変化してきている。
・若年層(小中学生、高校生など)の感染が増加している。
・2~3割は無症状。
・今までよりも非常に感染しやすい(従来株では感染しなかった場面でも感染)。コンビニのイートインコーナーや、飲酒を伴わない食事など。
・マスクなしの飲食での感染がやはり多い。
・不織布以外のマスク(ウレタンや布)では感染しやすい。できれば不織布を!
・家庭内感染が多い。
・50歳代でも重症する人が非常に多い。以前はほとんどなかった。
・有熱期間延長、症状遷延化。
注意点としては、
・今までよりもより強力な感染対策が必要。
・不要不急の行動を制限することが必要。
・不織布マスクをできるだけ使用する。
・家庭内の感染対策の徹底。誰から誰に感染しやすい?
・家族内で感染者が出た場合、家族が濃厚接触者になる可能性が高い。2週間自宅待機で外出禁止になるため、その時までに必要最低限の備蓄が必要になる。
・症状がなくても、自分は”感染してるかも”と考えて行動する。
・これからの時期は台風や豪雨などが心配されるため、風・水・土砂などの災害時(避難時)のコロナ対応を考えておく(在宅避難? 親戚・友人宅への避難? 避難所避難?)
今1度おさらいですが、新型コロナウィルスの感染経路は、
・飛沫感染 ※変異株は特に
・接触感染
の2つなので、マスクと手洗い・うがいをしっかりしていく。
続いて、変異株とワクチンの効果について。変異株が騒がれる原因は、
1. 感染性が増加する
2. 免疫が回避される。中和抗体ができにくくなって感染しやすくなる。
3. 重症化する
変異株(英国株、南ア株、ブラジル株、フィリピン株、日本国内株、インド株)の詳しい特徴は省略・・・。
・今は第4波がきていて、95%が変異株だが、第4波が収まったあとにブラジル株や南アフリカ株に変わっていくのではないかと言われている。
・英国株は感染力が50~70%アップし、子どもにもうつりやすい。
・ウィルスが受容体にくっつきやすく、細胞に入りやすくなっている。
・現在のところは、英国株はワクチンの効果に支障がない。つまり、ワクチンが効く。
・今後、変異が重なると、ワクチンが効きにくくなる可能性がある(免疫回避)。
・免疫過剰反応(ADE)が起こりやすくなる可能性がある。つまり、重症化しやすい。
又、変異ウィルス感染者は、10歳未満・10代・20代が半分近くを占めており、
今までより圧倒的に若年層が感染しているのが特徴。
ワクチンがなぜ効くかというと、中和抗体ができるから。免疫回避をする変異種の場合、中和抗体ができにくくなるため感染率が高くなる。
※できるだけ多くの人にワクチンを打ってもらいたい!欧州で状況が改善してるのはワクチンの接種をしているから。特に英国株には効果的!他の株に対しては感染抑制の効果は起きるかもしれないが、抗体ができれば重症化は抑制できるかも。
日本国内のワクチン接種状況は、2回目の接種も完了しているのは170万人ほど。全人口のまだ1.5%。できるだけ早くたくさんの人に(特に高齢者)接種することが重要。
今後の見通しとしては、第4波が収束したとして、ワクチン接種が始まったこともあり、次の第5波は8月~10月頃で、他の変異株がどんどん増えるのでないかと考える。変異株が増えるということは収束が近づいているという可能性もあるので、悪いことばかりではない。その後もおおよそ2ヶ月間隔で反復し、先進諸国は来春で収束するのではないか。
コロナウィルスに善悪はありません。
問題は、感染予防・治療・過剰免疫対策などの、感染される人側にあるのです。
【実際の講演内容と違う部分があったら、ごめんなさい。】

Posted by sun at 17:32